1.オタネニンジンの歴史と栽培

オタネニンジンの歴史

オタネニンジンは、現在の中国北東部から朝鮮半島北部にかけての長白山山脈一帯を原産として、当時高麗と呼ばれていた国で生産されていたことから高麗人参と呼ばれるようになった。

日本で呼ばれている御種(オタネ)という名称は、江戸時代に日本に入ってきた人参の種子の栽培を幕府が奨励したことに由来する。

日本での栽培は、江戸時代の中期頃に日光にあった幕府の薬草園において、人工栽培に世界で初めて成功したことから始まった。

Panax ginseng (パナックス ジンセング)という学名は、ギリシャ語で「万能薬」を意味するpanax(パナックス)と、人参の中国発音であるginsengに由来する。

 

生産地

オタネニンジンの栽培には、夏は涼しく適度の雨量があり冬は地下が凍るくらい寒い環境が適している。

日本国内では長野県(東信地方)、福島県(会津盆地)、島根県(大根島)を中心に栽培されてきた。

外国での主な産地は中国(世界の約2/3)や韓国(同約1/5)である。

日本の通関統計によると、2016年のオタネニンジンの輸入量は1,177 t、輸入額は116億円で主に中国、韓国、台湾から輸入されている。

栽培の様子

 

参考サイト・資料

高麗人参の知識―JA佐久浅間 http://www.sas.janis.or.jp/~kyowa8/

農業資材の紹介・情報サイト農材ドットコム

財務省通関統計2016 おたね人参の輸入量 http://www.nouzai.com/news/2013/webdir/154.html