オタネニンジンの機能性成分(ギンセノシド)の含有量分析

オタネニンジンの機能性成分(ギンセノシド)の含有量分析

1)実験目的

 オタネニンジンはウコギ科の多年草であり、漢方薬の処方生薬として幅広く利用されている。強壮、疲労回復、解熱、血圧(低・高血圧)調整、消炎・抗菌作用(抗胃・十二指腸潰瘍)、強心作用、抗腫瘍作用、抗糖尿病作用などの多彩な薬理作用を示す。オタネニンジンに多く含まれているギンセノシド類はサポニンとよばれる物質の一種であり、オタネニンジンの多くの効能を示す。このうち、Rb1とRg1は代表的なギンセノシドであり、Rb1は中枢抑制作用が、Rg1は緩和な中枢興奮作用をもち、抗疲労作用を示すことが知られている。会津地域で市販されているオタネニンジン商品中のRb1とRg1の含有量を調べることを目的に実施した。

2)実験方法

 会津地域の薬局、スーパーで市販されている、乾燥粉末2品目、白毛および生干小口切をそれぞれ1品目の計4品目について分析を行った。第十七改正日本薬局方生薬収載されているニンジンの項目に準拠してギンセノシドRb1およびRg1含有量の分析を行った。

3)実験結果

 

 

 

 

 

4)考察

 第十七改正日本薬局方生薬には、ニンジンの品質として乾燥品中にRb1が0.2 g/100 g 以上、Rg1が0.1 g/100 g 以上と基準が定められている。今回分析した会津地域で販売されている商品には基準を満たす機能性成分としてのギンセノシドが含まれていることが分かった。

 

参考サイト・資料

高麗人参を主原料とした「健康食品」(平成19年1月10日記者説明会資料概要)独立行政法人 国民生活センター http://www.kokusen.go.jp/

第十七改正日本薬局方生薬 pp. 1878-1879